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- 2020年4~5月育ちのこころ「『ね』付きの子育てを」 (1)
4月と5月の育ちのこころ「『ね』付きの子育てを」
本当なら、新しい気持ちに胸をふくらませて、希望もあたらに歩み始めているハズでしたね。
新型コロナウィルス感染によって、子ども達やママ・パパたちの生活も一変してしまいました。
4月の始まりの頃は「5月になったら」で頑張れたけど、5月になって「6月になったら」とはそうは簡単に気持ちは切り替えられません。本当に困ったものです。
でも、逆に言うと、「こんな時だからこそ、しっかり考えよう」で臨みたいですね。
新型コロナウィルスは、私たちに何をもたらしたでしょうか。
世界中で多くの人たちが感染し、目に見えないウィルスにおびえています。そして、多くの尊いいのちが失われました。
医療従事者の方々は感染者を助ける最前線にたって、自らの感染のリスクを抱えながら治療にあたっておられます。多くの医療従事者も感染し、お亡くなりになりました。
マスクもなくなりました。店頭からマスクは消え、思わぬところで何倍もの値段で売られています。
世界経済への影響も深刻です。やがて流行はおさまることでしょうが、むしろ、経済的にはその後のほうが大きな課題です。私たちの暮らしも、そこでは関連してきます。
そんな中で、私が一番問題に感じていることは、「新型コロナは、人と人を分断する」ことです。
アメリカのトランプさんをみていて感じるのは、「アメリカ・ファーストとは、アメリカさえよければいいということ」です。だから、今は「ウィルスを発生させたのは中国だ。中国がけしからん」と口に泡を飛ばして非難ばかりです。
世界中が苦しみ、特に貧しい国こそ深刻なのに、相変わらずの自国主義。
こんなに悲しいことはありません。脱・「自分ファースト(自分がよければいい)」が今こそ必要です。
そのために、「ね」をつけた会話をしてみましょう。会話の最後に「ね」をつけて話します。
ご飯を食べる時には、「おいしいね」。ご飯を食べ終わった時には、「おいしかったね」。
「お風呂、気持ちいいね」「眠いね」「眠ろうね」、何にでも、無理やりにでも、「ね」をつけてみてください。
「たのしいね」「うれしいね」「かなしいね」「泣きたいね」と、ぜひ「『ね』付きの子育て」をしてください。
きっと親子の会話がスムーズになるし、親子の関係があったかくなります。
「ね」は、「こころをつなぐ魔法のことば」です。
そして、親子から始まって、私たち同士が「ね」でつながれていくときに、「コロナは私たちを分断する」に勝てるのです。
2020年度、この「ね」を大切にしましょう。そう、今年のテーマソングも、「ね」です。
(園長 飯塚拓也 )